2011/04/06

ゴトウ○○トさん


インタビュアー:やま○○まさき

話者:ゴトウ○○トさん
28歳。男性。独身。大学院にて工学系の研究を修め、社会人になってからは愛犬関連ビジネス企業において、マーケティングや企画、ウェブに関するノウハウを蓄積。傾聴等のコミュニケーションスキルにも優れ、また、周囲に対して情報を発信・シェアしていくことにも熱心であり、人との関わりを大切にしている。
2010年末に組織変更により退職し、現在、キャリアを見つめなおしつつ、その素養を大きく育んでいる。


Q.今までで一番ハッピーだった日はいつですか?
高校3年生(18歳)の3月の、大学の合格通知が届いた日。

自分の大学合格を、母親が思いのほか喜んでくれたことがうれしかった。子どもが成長する事が、親のよろこびであることを知った。介護や仕送りのように、親に対して孝行することだけが親のよろこぶことではなかった。

将来、自分も誰かを応援し、よろこびの瞬間に立ち会いたいと考えている。


Q.誇りに思うことはなんですか?
母方の祖父とその血筋を受け継いでいることを誇りに思う。

祖父は、鹿児島で小学校の先生をしながら、柔道・剣道の指導をしていた。親戚が集まったとき、祖父の話が出ると、みんなが祖父のことを「怒らない人。人からの頼みにもありがとうといって応える。あんなにできた人はいない。」と言う。祖父が職場が転勤となるとき、鉄道の駅まで多くの人が見送りに来たという。

そんな祖父の血筋を継いでいきたいし、そうなるために努力をし、人に慕われ、役立つことを一生懸命していきたい。
 
 
Q.知識・情報などをシェアする事に熱心な理由はなんですか?
一つは、祖父のように人の役に立ちたい、という理由。

もう一つは、自分がシェアすることを通して成長することで、すごいと思う人に出会えると考えているから。すごいと思える人と出会い、話をすることは、自分にとってごほうびである。すごい人と共鳴していきたい。今の自分を楽器にたとえると打楽器だと思う。他の打楽器と打ち消しあうこともある。理想は管楽器になり、メロディーを奏でたり、他の楽器とハーモニーを奏でたい。


Q.傾聴を心がけるようになった理由はなんですか?
一つは、マネジメントについて学ぶ中で、相手の能力を引き出すことの重要性を学んだから。

もう一つは、チームが成功したとき、自分が表舞台の中心でなく、裏方として触媒的な役割を演じていたとしても、満足を感じるようになったから。
 
 
Q.生命を大事にしている(ように思うが、その)理由はなんですか?
(インタビュアーより、以前、話者が道路で車に轢かれた小動物を見つけたときに、道路わきまで移動させたことを話す。)

感情移入しやすいのだと思う。自分がその立場だったらと考え、自ずと行動している。
幼少時代、公園の時計に感情移入していた記憶がある。


Q.座右の銘は?
「おもしろきこともなき世をおもしろく」(高杉晋作)

武士という立場が与えられていたにもかかわらず、それを守ろうとせず行動したため。
 
 
Q.座右の書は?
「東大講義」(立花隆)

学問のおもしろさ、意味を知った。
 
 
Q.尊敬する人物、目標とする人物は?
「祖父」(前述)

「糸井重里」
普遍的なものを知っている。

「鷲田清一」


Q.一番の健康法は?
寝ること
 
 
Q.いまの10~20代を見ていて気づくことは?また、アドバイスは?
人生が限られているということを意識していないのではないか。だるい、しんどい、という言葉をよく口にしていて、すべきことをしていないのではないか。


インタビューを終えて(インタビュアーの感想)
インタビュー前に、話者のすごいところとして、「行動する勇気・意志の強さ」、「行動量」、「情報のインプット・アウトプットの量」に注目しており、インタビューを通して、それらの要因を知りたいと思っていた。インタビューをしてみて、話者の行動力の源泉の一つとして、「誇りであるおじいさんのようになろう」というモチベーションがあるように感じた。

普段接する中では表に出てくることのない、母親やおじいさんに対する想いが伝わってきて、感動をおぼえた。これは、自分の中の家族に対する想いが揺り動かされたのかもしれない。話者はインタビューの中で、“共鳴”という表現をしたが、それを借りれば、私の中の家族への想いが“共鳴”したのだろうか。メールやFAXといったコミュニケーションでは、“共鳴”は生じにくいと思われる。この“共鳴”こそ、人と会うことの醍醐味かもしれない。

普段から親しい友人であったとしても、こうして向き合ってお互いの個人の話をすることは少ない。今回、向き合って個人の話をしたことで、心地よい疲れを感じた。

相手の大切な個人の話を聴くことは、「知る」のではなく「触れる」とでも表現すべきではないかと思った。脳だけでなく、身体全体で話を受けとめたように感じたからだ。この経験は、自転車の乗り方のように身体の記憶(『手続き記憶』)となり、自分自身に変化を与えるように思う。これから多くの人に会って、個人のストーリーに「触れ」させてもらうことで、自分がどう変わっていくのか、より楽しみとなった。

しかし、インタビューをしてみて、相手の話を引き出すインタビューのスキルの無さを感じた。相手が、個人のストーリーを話しやすいように、インタビューを進める技術を身につけていきたい。

最後になりましたが、大切な話をしてくれた話者にあらためて感謝します。

インタビュー実施日:2011年03月19日(土)。

2011/04/05

やま○○まさきさん


インタビュアー:ゴトウ○○ト

話者:やま○○まさきさん。
28歳。IT企業の総務部マネージャ。既婚の方です。


最初は、その人にとっての「幸せ」について端的に教えていただくところからお聞きしていきます。

Q.今までで一番ハッピーだった日はいつですか?
子どもの頃、家族揃って希望ヶ丘にピクニックに行った日。

やったことは、広場(芝生の上)で倒立したりフリスビーで遊んだりじゃれあったり。何か特別なことをしたわけではない。

人間だけでなく、犬もいっしょに行った。自分にとっては犬も含めて家族だったから、犬も含めた家族みんなで楽しめたのがよかった。

自分にとっては、家族とかみんなで楽しい時間を共有すること、それがハッピーなことなのかなと思う。ハッピーな状態にはいろんなものがあるけれど、みんなでハッピーなのが一番だと思う。ひとりより、みんな。

そういう意味では、これから先求めるのも家族や近しい人たちといっしょにハッピーになれることだと思う。むりやり押しつけることはしないけど、他の人にもそんなハッピーが実現できる空間や環境を提供していきたい。


Q. 両親のどんなところに感謝していますか?
小学5年生のとき、犬を飼うことをOKしてくれたこと。友達の家で生まれた子犬。

最初、親は反対した。子どもは「散歩に行く」と言うが、結局は散歩に行かなくなる。実際、大学で下宿することになって、その間は親と弟に任せっきりになった。親はいずれそうなることを知っていて、それでもOKしてくれたんだと思う。そのことがうれしかった。

最終的には、犬も家族の一員になった。自分と弟にいる、一番下の弟みたいな感じだった。

また、犬のこと以外でも、親は僕たち(僕と弟)のためにできうるかぎりのことをやってくれていたと思う。当時は手に入る情報が今とは違うし、今思えばできてなかったこともある。完璧ではなかったかもしれないけど、やれるだけはやってくれたと思う。

それを一番思い知ったのは、喧嘩したときの親の表情。10代の頃は親とよく喧嘩をした。たとえば「こんな家に生まれてきたくなかった」と酷いことを言ったときに、親が見せた表情からそれが感じられた。


Q. 両親のどんなところを尊敬していますか?
父親は「ひとつの会社に勤め続けたところ」。母親は「明るいところ」「喧嘩したりしても、後に引きずらないところ」。

両親には、「滋賀県のちょっと田舎の地域で生活し続けたところ」。都会の誘惑もあったと思うが、目移りせずに田舎でがんばり続けたのはすごいと思う。


Q. 良いバランスを保つためのコツは?
自分のカラダに任せること。ムリはしないこと。

意思をゆるめれば自然に遊べる。意思をゆるめているうちに体力が回復してきて、遊んでばっかりじゃダメだと罪悪感を感じる。そのときに勉強や仕事ができる。


Q. 何がきっかけでその「調和・バランス感」を手に入れましたか?
(事前に、インタビュワーは話者のすごいところ(性格)として「調和・バランス感が取れている」ということを挙げていました。)
確かに何か問題があったとき、原因を自分の内に求めるタイプだと思う。「帳尻を合わせる力」はある方だと思う。

自分のココロを感じ取る、俯瞰して見るということは比較的できてるんじゃないかと思う。違和感に気づく。意識して身に付けたわけでなく気付いたら自然にやっていた感じだけど、悲しいことがあったりしたとき自分を見つめることで、その中で徐々に身に付けたんだと思う。

これには、陸上部で長距離をやっていたことも関係していると思う。「100分走る練習」なんかがあって、自分のベストを出そうとする中で自分を見つめることを学んでいった気がする。

(そういった調和・バランス感を身に付けたいという人にアドバイスをするとすれば?)
自分の場合は、自分のカラダに任せるようにしている。ムリをしないこと。


Q. 今後、どう成長していきたいと思いますか?
まず、この1年は、知識を蓄積。資格の勉強をしたり。来年からは経験を積んでいきたい。

7~8年先、36歳くらいのときに、知識と経験を兼ね備えて、「人間の活性化」ができるようになりたい。日々のレベルを上げる、ということを手伝いたい。日々のレベルを上げるとは、「明日も今日のような日になるといいな」とより多くの人が思えるようにすること。

自分の人生を春夏秋冬に分けて考えている。春、夏、秋、冬、ひとつの季節を18年として全部で72歳。今は夏。実りの秋に備えて大きく成長していきたい。


Q. この世でこれだけはやっておきたいこと。何?
前述したように、人生を春夏秋冬に分けて考えている。その考えのもとで、その季節にその季節らしく生ききたい。夏は夏らしく、秋は秋らしく、今できることをしたい。


Q. 座右の銘は?
「あなたに会えてよかった」。

こう言いたいしこう言われたい。


Q. 座右の書は?
「強く生きる言葉」(岡本太郎)。


Q. 尊敬する人物、目標とする人物は?
「岡本太郎」
「中島みゆき」


Q. 一番の健康法は?
ジョギング


Q. いまの10~20代を見ていて気づくことは?また、アドバイスは?
(自分自身も含めて)生きている世界が狭い。接する人の年齢層や地域とのつながり。

もっと、身近にある豊かな世界を知ってほしいなと思う。


インタビューを終えて(インタビュアーの感想)
身近な人の語らない一面
身近な友達が、これだけ多くのストーリーと世界観を持っているということに驚きました。普段の会話の中でそこまで立ち入ることはないけど、人には語らない一面がたくさんあるんだなと思いました。

ほんのわずかな時間「聞く」ことでできること
30分くらいのほんのわずかな時間でも耳を傾ければ深い話が聞けるんだという発見がありました。人の話をたった30分聞くだけで膨大なものが得られるんですね。。

身近な人に与えられるものの大きさ
人が、その家族や身近な人々から受け取っているものの大きさというのを感じました。何気ないちょっとしたことを人はよく覚えていて、それを糧にしたり、大切にしたりします。周りの人に良い影響を与える力があるということをもっと認識して生きていきたいと思いました。

インタビュー実施日:2011年03月19日(土)。